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ポリゴン(POL)は、イーサリアムと同じ仕組みのプログラムを動かせるブロックチェーン「Polygon(ポリゴン)」の、手数料の支払いとステーキングに使うコインです。以前は「MATIC(マティック)」という名前で、公式は1枚のMATICを1枚のPOLに替える形で切り替えました。この記事では、将来性を考える材料になる「仕組み・発行・終わったサービス」を公式の資料で順に読み、そのあとで値動きと国内の取扱いを確かめます。
■ポリゴン(POL)とは?MATICとの関係
Polygonの公式ドキュメントによると、POLはMATICの後継で、規格はERC-20です。移行は、移行用のコントラクトがMATICを受け取って同じ枚数のPOLを出す形で、MATICは焼却されずにコントラクトに保管されます。ガバナンスが認めれば、POLを同じ枚数のMATICに戻す「アンマイグレーション」という機能も用意されている、と書かれています。
移行のページでは、チェーンごとに手順が分かれています。Polygon Chain上のMATICは手動の移行が要らず、1:1で自動的にPOLになります。ウォレットの表示がMATICのまま残るときは、ネットワーク設定の通貨記号をPOLに直します。イーサリアム上のMATICは、公式の移行ページ(Polygon Portal)で承認の操作をすると、POLを受け取れます。このページには、移行の期限は書かれていません。
ゆうと
■ポリゴンの仕組みは?Heimdall・Bor・チェックポイント
公式のアーキテクチャのページによると、Polygon Chainは2つの層でできています。ひとつは合意と検証を担う「Heimdall(ヘイムダル)」、もうひとつは取引をまとめてブロックを作る「Bor(ボー)」です。Heimdallは、Cosmos SDKとCometBFTで作り直されたHeimdall-v2が現行です。Borはイーサリアムのクライアント(Go Ethereum)をもとにしています。
Borのブロックを作る人(プロデューサー)は、一定の区間(スパン)ごとに1人が、Heimdallによって適格なバリデーターの小さな集まりから選ばれます。選ぶときは、ステーク量による重みがつきます。
「チェックポイント」とは?
Borのブロックのハッシュから作った「マークル木」の根を、定期的にイーサリアムへ書き込むのがチェックポイントです。バリデーターが署名を集めて提出します。ファイナリティのページによると、チェックポイントの区間は固定ではなく、ガバナンスで決めるパラメータで、具体的な数字はそのページにはありません。チェックポイントは、イーサリアムへ資産を引き出すときの証明に使われます。
取引は、どれくらいで確定する?
公式は、Heimdall v2への移行後は「マイルストーン」という仕組みで、2〜5秒で取引が確定すると説明しています。バリデーターが、直近のマイルストーン以降に見たBorのブロックのハッシュを提案し、ステークの3分の2以上が合意した最長の列が新しいマイルストーンになります。イーサリアムへの引き出しには、これとは別にチェックポイントを待つ必要があります。
概要のページには、最小のステーク量は10,000 POL(PIP-4で引き上げ)、同時に動けるアクティブなバリデーターは最大105と書かれています。ブロックを作る時間は、読んだページには書かれていませんでした。
■ポリゴンの発行枚数は?100億枚から、年2%の追加発行
公式ドキュメントによると、POLの初期供給量は100億枚です。発行は続き、当初の提案は年2%(コミュニティの財務に1%、バリデーターの報酬に1%)でした。その後、PIP-26でバリデーター側の割合が変わり、4年目(2023〜24年)は2%、5年目(2024〜25年)は1.5%、その後は1%とされています。同じページには「2025年6月以降の実効的な年間発行は2%」とあります。発行の割合は、ガバナンスで変えられます。ただし、主要なコントラクトにある上限(mintPerSecondCap)は超えられません。
公式ドキュメントとCoinGeckoに書かれた供給の数字
| 初期供給量(公式) | 100億POL |
|---|---|
| MATICとの交換比率(公式) | 1:1 |
| 年間の発行(公式・2025年6月以降) | 実効で年2% |
| CoinGeckoの総供給 | 約106.4億POL(10,639,128,099 POL) |
| CoinGeckoの流通量 | 約106.4億POL(総供給と同じ数字) |
| CoinGeckoの最大供給 | 表示なし |
出典:Polygon公式「POL」とCoinGecko(2026年10月28日2時45分ごろ取得)
CoinGeckoの総供給は、初期供給の100億枚より約6.4億枚多くなっています。追加発行の積み重ねと考えられますが、追加発行の累計は公式の資料では確かめられておらず、CoinGeckoの表示から内訳までは分かりません。なお、国内のSBI VCトレードのPOLのページには「最大供給量は100億枚で変更できない」という趣旨の記載があります。公式ドキュメントの「発行が続く」という説明とは食い違うため、当サイトは公式ドキュメントの説明に従って書きました。
■POLのステーキングは?バリデーターと委任
POLは、バリデーターとして登録するときのステークに使います。誰でもステークして登録でき、ステークの管理はイーサリアム上のコントラクトが行います。自分でバリデーターを動かさない人は、公式の手順にある「委任(デリゲート)」で、POLをバリデーターに預ける形で参加できます。
報酬のページによると、バリデーターの報酬は、ステーキング報酬と取引手数料の合計です。委任した人は預けた量に比例して報酬を受け取り、バリデーターが手数料(コミッション)を取る場合は、その分だけ受取額が減ります。ステークしたPOLはイーサリアム上のコントラクトにロックされ、バリデーターが委任者のトークンを管理することはない、とあります。
ゆうと
国内では、取引所のサービスの中で、POLの保有に対するステーキングが案内されていることがあります。国内の案内は取引所ごとに条件が違うため、利用する前にその取引所の公式ページで確かめます。報酬の税金は、ステーキングの税金の記事で整理しています。
■Agglayerとは?チェーンをつなぐ仕組み
Polygonの公式は、複数のチェーンをつなぐ仕組みとして「Agglayer(アグレイヤー)」を説明しています。公式ドキュメントによると、Agglayerは、Polygon Chain Development Kit(CDK)で作ったチェーンに最初から入っている相互運用の層です。ブリッジを2つのチェーンごとに作らず、共通の基盤で資産を動かします。ラップトークンを使わず、イーサリアムの資産が接続先でも同じ資産として使える、と書かれています。
安全面の考え方は「Pessimistic Proof(悲観的証明)」です。つながっているチェーンは侵害されうるという前提で、そのチェーンが預かっている額を超えて引き出せないように、数学的な制約をかけます。被害を、そのチェーン自身の預かり資産の範囲にとどめる設計です。
ゆうと
■終わったサービスは?Polygon zkEVMのメインネット終了
Polygon Labsは、2025年6月11日の公式フォーラムの投稿で、Polygon zkEVM Mainnet Betaを2026年に終了すると予告しました。理由として、EIP-4844への対応の遅れ、他との差別化の不足、方針転換の遅さなどを挙げています。
Polygonの公式ページは、zkEVM Mainnet Betaのシーケンサーが2026年7月3日に終了したと書いています(公式の別の説明では7月1日とする記載もあり、日付に食い違いがあります)。自分のウォレット(EOA)にあった資産は、Claimsという画面からイーサリアム上で受け取れ、画面は2027年12月31日まで使えます。DeFiの流動性やマルチシグ、他社のブリッジの中にあった資産は、この画面では受け取れません。
この件は、Polygonの名前がつくサービスでも、使われなくなって終わるものがあることを示しています。POLそのものの仕組みとは別の話ですが、Polygonのどのサービスを使うのかで事情が変わる点は押さえておきたいところです。
■ポリゴンの弱みと注意点は?
■ポリゴンのチャートは?1年で約5割下げた
チャート:TradingView(COINBASE:POLUSD)
同じ1年で、ビットコインは円建てで約26.7%下がっています。ポリゴンの下げはその2倍です。月ごとの日次の値は、次のように動きました。
| 月 | 日次の値の範囲 |
|---|---|
| 2025年11月 | 20.7〜29.7円 |
| 2025年12月 | 16.1〜20.7円 |
| 2026年1月 | 15.8〜28.2円 |
| 2026年2月 | 13.6〜17.8円 |
| 2026年3月 | 14.5〜17.1円 |
| 2026年4月 | 13.1〜15.1円 |
| 2026年5月 | 13.9〜16.4円 |
| 2026年6月 | 11.5〜15.0円 |
| 2026年7月 | 11.1〜13.8円 |
| 2026年8月 | 11.2〜19.5円 |
| 2026年9月 | 14.2〜19.2円 |
| 2026年10月(28日まで) | 14.0〜18.0円 |
POLの月別の日次の値(CoinGecko・円建て・日本時間9時ごろ。2026年10月28日2時45分ごろ取得)
7月1日に約11円まで下がった値は、8月中に約19.5円まで上がり、10月28日には約14円に戻っています。こうした上下の理由は、当サイトでは確かめられていないため書いていません。
■ポリゴンの最高値はいくら?今の値段との距離
CoinGeckoの円建ての表示では、過去最高値は2024年3月13日の約190円です。今の値段は、そこから約92%低い水準で、最高値に並ぶには今の約13.2倍の値段が要ります。この最高値がMATIC時代の記録を引き継いだものかどうかは、CoinGeckoの表示からは確かめられていません。
■ポリゴンはどこで買える?国内の取扱い
金融庁の登録業者一覧(2026年9月1日現在)で、POLを取扱い対象に載せている業者には、SBI VCトレード、bitFlyer、ビットバンク、コインチェック、オーケーコイン・ジャパン、マーキュリー、Zaif、FINX JCryptoなどがあります。GMOコインの欄にはありません。この一覧は業者の説明に基づく登録上の取扱いで、今も売買できるかは、各社の取扱銘柄ページで別に確かめます。
当サイトが公式ページで確かめられたのは、SBI VCトレードです。取扱暗号資産のページのPOLの項には「交換市場の有無:あり」とあり、SBI VCトレードは「DAppsなどで利用しやすいポリゴンチェーン上のネイティブトークン」を上場している、と案内しています。POLのサービスページには、現物の販売所と取引所、貸コイン、積立、ステーキングの項目があります。販売所の最小の購入量は0.000001 POL(1円以上)で、入出庫の手数料はかからない、と書かれています。サービスの内容は銘柄ごとに違うため、実際に使える範囲は口座の画面でご確認ください。
MATICの表記について、SBI VCトレードは2026年6月10日の取引説明書の新旧対照表で、同日からMATICの表記をPOLに変える、MATICとPOLは同内容の暗号資産として読み替える、と案内しています。
| 業者 | POLの扱い | 公式 |
|---|---|---|
| SBI VCトレード | 取引所・販売所・ステーキングなど(POLのページ) | 公式サイト › |
公式ページで確認できた業者のみ掲載(2026年10月28日確認)。コインチェックなど金融庁の一覧に載る他社は、取扱いの今の状況を公式ページで確かめられなかったため、表に入れていません
SBI VCトレードなら、POLを取引所で売買できます。
- ✔ 取引所(交換市場)で扱いがある
- ✔ 販売所も同じ銘柄で用意されているので、板に慣れるまで販売所から試すこともできる
- ✔ 貸コイン・積立・ステーキングの項目が、POLのページにある
暗号資産の取引についてのご注意
SBI VCトレード株式会社(暗号資産交換業者 関東財務局長 第00011号)は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者で、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会の会員です。暗号資産は、日本円やドルなどの法定通貨ではありません。価格が大きく変動するため、取引によって損失が生じるおそれがあります。また、暗号資産は、受け取る側の同意がある場合に限り、代金の支払いに使うことができます。お取引の前に、各社の取引説明書などをお読みください。
扱う会社を選ぶ
金融庁の一覧で、POLを取扱い対象にしている会社を見つけ、各社の取扱銘柄ページで、今も売買できるか、販売所か取引所(板)かを確かめます。
送るときは先に確かめる
ほかの会社やウォレットへ送る予定があるときは、送り元が出庫に対応しているか、送り先がPOLの入金に対応しているか、どのネットワークで送るのかを先に確かめます。送り方は出金・送金の記事にまとめています。
税金を考える
売買や交換で損益が出ることがあります。考え方は仮想通貨の税金の記事で整理しています。
■ポリゴンについてよくある質問
Q. ポリゴンの将来性は?
A. 公式の資料から確かめられる材料は3つです。Polygon Chainが使われ続けるか、Agglayerが実際に広がるか、年2%の追加発行を使い道が上回るか、です。zkEVMの終了のように、サービスが入れ替わっていく点も材料です。価格の先行きは、当サイトでは予想していません。
Q. MATICとPOLは同じものですか?
A. 公式の説明では、POLはMATICの後継で、1:1で交換します。国内のSBI VCトレードも、MATICとPOLは同内容の暗号資産として読み替えると案内しています。
Q. ポリゴンの発行枚数は?
A. 初期供給量は100億枚で、実効で年2%の追加発行があります。CoinGeckoの総供給は約106.4億枚です。
Q. ポリゴンの最高値はいくら?
A. CoinGeckoの円建てでは、2024年3月13日の約190円です。
Q. ポリゴンのチャートは、どこで見られますか?
A. この記事の上のほうに、米ドル建てのチャートがあります。円建ての値は、CoinGeckoや各社の画面で確かめられます。
Q. 販売所と取引所(板)では、何が違いますか?
A. 販売所は会社が示す値段で買う方法で、手数料が無料でも、買値と売値の差(スプレッド)が実質の負担になります。取引所(板)は利用者どうしで売買する方法で、自分で値段を決めて注文を出せます。
■【まとめ】ポリゴンは、MATICからの切り替えと発行の仕組みを押さえる
POLは、MATICと1:1で替わった、Polygon Chainの手数料とステーキングのコインです。初期供給は100億枚で、実効で年2%の追加発行があります。取引はHeimdallとBorの2層で、2〜5秒で確定します。zkEVMのメインネットは2026年7月に止まっています。値段はこの1年で約52.7%下がっているため、持つ場合は、大きく動いても暮らしに響かない額の範囲で考えるのが一案です。
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※価格はCoinGecko(2026年10月28日2時45分ごろ取得)、仕組みと発行はPolygonの公式ドキュメントと公式ページ・フォーラム、取扱いは金融庁の資料とSBI VCトレードの公式ページによります(2026年10月28日時点)。英語の原文は当サイトが訳しました。
この記事は、公表された数字・公開データ・過去の値動きをもとに当サイトの見方をまとめたもので、特定の売買をおすすめするものではありません。見方は記事の時点のもので、相場の先行きを保証するものではありません。暗号資産は値動きが大きく、元本を割り込むおそれがあります。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。
