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ニア・プロトコル(NEAR)は、「alice.near」のような名前で使えるアカウントと、処理を分けて並べる「シャーディング」が特徴のブロックチェーンです。この記事では、仕組み、手数料、発行枚数、エヌビディアとの関係、1年のチャート、日本で買える取引所を、公式の資料と数字で整理しました。確かめられなかった点は、そのように書いています。値段の予想は書いていません。
先に結論をお伝えします。金融庁の登録業者一覧(2026年9月30日現在)でNEARを載せているのは3社で、そのうち公式ページで取扱いを確かめられたのはSBI VCトレードです。販売所で0.01 NEARから買え、ステーキングの対象にもなっています。
■ニアプロトコル(NEAR)とは?名前で使えるアカウントのチェーン
NEARの公式サイトによると、NEARは2018年にイリア・ポロスキン氏とアレクサンダー・スキダノフ氏が始めました。SBI VCトレードのニアーのページは、2020年4月にメインネットを始め、同年9月にコミュニティの運営へ移り、スイスの非営利組織「NEAR Foundation」が支えている、と説明しています。
いちばんの特徴は、アカウントの形です。開発者向け資料によると、NEARでは「bob.near」のような覚えやすい名前のアカウント(Named account)を作れます。名前のアカウントは「app.bob.near」のような下の階層のアカウントも作れ、インターネットのドメインに近い使い方ができます。64文字の英数字のアカウント(Implicit account)も使えます。
| 項目 | イーサリアム | NEAR |
|---|---|---|
| アカウントの名前 | 公開鍵から作る英数字(0x…) | 名前(alice.near)と64文字の英数字の両方 |
| 鍵 | 秘密鍵が1つ | 権限の違う鍵を複数持てる(全権の鍵・呼び出し専用の鍵) |
| ブロックの間隔 | 約12秒 | 約600ミリ秒 |
| 手数料の目安 | ドル単位 | 1セントの10分の1単位 |
NEAR開発者向け資料(Account Model)の比較表を当サイトが日本語にしたものです。NEAR側の説明で、第三者の測定ではありません
ゆうと
■NEARはなぜ速い?シャーディング「Nightshade」の考え方
公式資料は、NEARがアカウントを「シャード」に分けて置き、ネットワークが処理を並べて進めると説明しています。別のシャードにあるアカウントどうしは、「レシート」という内部のメッセージでやり取りします。銀行の窓口を1つから複数に増やし、窓口どうしは伝票で連絡する、という形に近い考え方です。
2026年5月20日の公式ブログによると、シャードの数は次のように増えてきました。2020年の開始時は1つ(Simple Nightshade)、2022年に4つ、2024年のNightshade 2.0で6つ、2025年初めに8つ、ブログの時点で9つ(ほかに非公開の取引に使うシャードが1つ)です。
| 時期 | シャードの数 | 公式ブログの説明 |
|---|---|---|
| 2020年 | 1 | メインネット開始(Simple Nightshade) |
| 2022年 | 4 | — |
| 2024年 | 6 | Nightshade 2.0(ステートレス検証) |
| 2025年初め | 8 | — |
| 2026年5月 | 9 | ほかに非公開の取引用のシャードが1つ |
同じブログは、需要に合わせてシャードを自動で増やす「Dynamic Resharding」を、2026年4〜6月期の終わりまでに出す予定だと書いていました。当サイトは、実際に始まったかどうかを確かめられていません。また、公式サイトの「100万TPS」は、試験の環境で示した値だとブログは説明しています。いまのネットワークがその量を処理しているという意味ではありません。
■NEARの手数料はいくら?ガスの決まり方と円での目安
公式資料によると、NEARの手数料(ガス)は、操作ごとに決まった「ガスの量」に、ブロックごとに変わる「ガスの価格」を掛けて決まります。前のブロックが半分より混んでいれば価格は1%上がり、空いていれば1%下がります。価格には下限があり、1Tgasあたり0.0001 NEARです。
計算の例(最低のガス価格のとき)
| NEARを送る | 0.000045 NEAR × 706円 = 約0.03円 |
|---|---|
| アカウントを作る | 0.00707 NEAR × 706円 = 約5円 |
| データを100KB置く | 1 NEARを預ける(約706円分。データを消すと戻る) |
出典:ガスの量はGas(Execution Fees)、データの預け入れはStorage Stakingの公式の値。2026年11月1日の価格(約706円)で当サイトが換算しました。混んでいるときは高くなり、当サイトは実測していません
もう1つの特徴が、データを置くための「預け入れ」です。アカウントにデータを置くと、その大きさの分のNEARが動かせなくなります。データを消せば戻ります。手数料とは別に、残高の一部が使えなくなる場面がある、と覚えておくと安心です。
■NEARの発行枚数は?上限なし、年2.5%の報酬と手数料の焼却
SBI VCトレードのニアーのページは、発行可能数を「上限なし」と書いています。公式資料によると、新しいNEARはバリデーター(取引を承認する参加者)への報酬として出ます。1年の報酬の枠は総供給量の2.5%で、そのうち10%はプロトコルの財源に回ります。
| 項目 | 公式資料の説明 |
|---|---|
| 1年の報酬の枠 | 総供給量の2.5% |
| うち財源へ | 報酬の枠の10% |
| 残り | バリデーターがステークの量に応じて分ける |
| 手数料 | エポックごとに集めた手数料は焼却(バージョン87から全額) |
| 稼働が足りないとき | 稼働が90%未満のエポックは報酬なし。出なかった報酬は発行されない |
出典:Validators。いずれも変わりうる値で、公式資料の現在値です
CoinGeckoの総供給量(約13.1億)に2.5%を掛けると、1年の発行は最大で約3,276万NEARです。そのうち約328万NEARが財源に回る計算です。一方で、手数料は焼却されるため、実際に増える量はこれより少なくなります。焼却された量の実績は、当サイトでは確かめられていません。
2026年2月24日の公式ブログは、上限の年率を半分にする改定(halving upgrade)を済ませたこと、トークンのロックがすべて解けたこと、NEAR Intentsという仕組みの収益の一部をNEARの買い戻しに回していることを書いています。同じブログは「特定の仕組みを約束するものではない」とも注記しています。
■NEARとエヌビディアの関係は?公式が発表している2つのこと
「NEAR エヌビディア」で調べる方が多いため、公式が発表している事実だけを並べます。NEARとエヌビディアが資本関係を持つ、といった話は、当サイトでは確かめられませんでした。
| 日付 | 公式の発表 | 出典 |
|---|---|---|
| 2025年3月19日 | 共同創設者のポロスキン氏が、エヌビディアの技術イベント「GTC 2025」で、NEAR AIの研究を発表した(2年続けての登壇) | NEARの公式ブログ |
| 2026年1月13日 | NEAR AIが、エヌビディアのスタートアップ支援の仕組み「NVIDIA Inception」に加わった | NEAR AIの公式ブログ |
2026年11月1日確認。英語の原文を当サイトが訳しました
背景には、ポロスキン氏の経歴があります。公式ブログは、同氏がAIの土台になった2017年の論文「Attention Is All You Need」の共著者だと紹介しています。NEAR AIは、データを外から見えない環境でAIを動かす仕組みに、エヌビディアの技術(Confidential Computing)を使っていると説明しています。
ゆうと
■NEARのチャートは?2026年2月の安値から10月の高値まで
チャート:TradingView(BINANCE:NEARUSDT)
同じ1年で、ビットコインは円建てで約27.9%下がっています。NEARは逆に約110.7%上がり、値段はおよそ2.1倍になりました。ただし、途中の値動きはとても大きく、年率の値動きは約107%でした。2月の安値から10月の高値までは約6.3倍で、そこから今は約24%下がっています。
| 月 | 日次の値の範囲(円) |
|---|---|
| 2025年11月 | 283〜470 |
| 2025年12月 | 225〜287 |
| 2026年1月 | 205〜296 |
| 2026年2月 | 147〜189 |
| 2026年3月 | 180〜237 |
| 2026年4月 | 186〜227 |
| 2026年5月 | 199〜440 |
| 2026年6月 | 291〜451 |
| 2026年7月 | 265〜335 |
| 2026年8月 | 251〜320 |
| 2026年9月 | 300〜849 |
| 2026年10月 | 639〜931 |
NEARの月別の日次の値(CoinGecko・円建て。2026年11月1日取得)
2026年9月と10月に大きく上がっています。この上げの理由は、当サイトでは確かめられていないため書いていません。短い期間で2倍以上に動いた銘柄は、同じくらいの速さで下がることもあります。
CoinGeckoの円建ての表示では、過去最高値は2022年4月7日の約2,435円です。今の値段はそこから約71%低く、最高値に並ぶには今の約3.4倍の値段が要ります。
■NEARは日本のどこで買える?金融庁の一覧に載る3社
金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(2026年9月30日現在)で、取り扱う暗号資産にNEARを載せているのは、SBI VCトレード、マーキュリー、Binance Japanの3社です。コインチェック、GMOコイン、bitFlyer、ビットバンクの欄には、NEARは載っていませんでした。
このうち、公式ページで今の取扱いを確かめられたのはSBI VCトレードです。ニアーのページによると、販売所(現物)で0.01 NEARから買えます。口座開設・口座維持・取引(取引所を除く)・入出金・入出庫の手数料は無料と書かれています(2026年11月1日確認)。販売所では、買う値段と売る値段の差(スプレッド)がかかります。違いは販売所と取引所の違いの記事にまとめています。
| 業者 | NEARの扱い | 公式 |
|---|---|---|
| SBI VCトレード | 販売所(現物)で0.01 NEARから。ステーキングの対象 | 公式サイト › |
公式ページで確認できた業者のみ掲載(2026年11月1日確認)。マーキュリーとBinance Japanは、金融庁の一覧には載っていますが、当サイトは各社の公式ページで今の売買の可否を確かめていません
■NEARのステーキングは?国内ならSBI VCトレードが対象
SBI VCトレードは、ステーキングのページで、ニアー(NEAR)を対象銘柄に入れています。申し込みは要らず、口座でNEARを持っているだけで対象になります。ページには「年率4.7%」と表示され、注記は「直近1か月間の当社実績値」でした(2026年11月1日確認)。お客さまに渡る報酬は「ステーキング実績の75%」で、毎月1日から月末までの平均保有数量をもとに、翌月15日までに付与されます。これは過去1か月の実績で、将来の受け取りを約束するものではなく、毎月変わります。
NEAR自身の仕組みでは、ステーキングをやめても、すぐには引き出せません。公式資料によると、4エポックの待ち時間があります。1エポックは43,200ブロックで、ブロックは約0.6秒ごとなので、公式資料の値から計算すると約28.8時間です。国内の取引所の外で自分で行う手順は、書いていません。
NEARを国内で持つなら、SBI VCトレードで確かめられることがあります。
- ✔ 販売所で0.01 NEARから買える(公式ページで確認)
- ✔ ステーキングは申し込み不要で、条件がページに公開されている(結果は毎月変わる)
- ✔ 金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者
暗号資産の取引についてのご注意
SBI VCトレード株式会社(暗号資産交換業者 関東財務局長 第00011号)は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者で、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会の会員です。暗号資産は、日本円やドルなどの法定通貨ではありません。価格が大きく変動するため、取引によって損失が生じるおそれがあります。また、暗号資産は、受け取る側の同意がある場合に限り、代金の支払いに使うことができます。お取引の前に、各社の取引説明書などをお読みください。
取扱いを確かめる
買う前に、取扱銘柄のページで、今も売買できるかを確かめます。取扱いは終わることがあります。
送るときは先に確かめる
ほかの会社やウォレットへ送るときは、送り先がNEARの入金に対応しているか、アカウントの名前を打ち間違えていないかを先に確かめます。送り方は出金・送金の記事にまとめています。
税金を考える
売買で損益が出ることがあります。ステーキングの報酬の扱いはステーキングの税金の記事で、全体の考え方は仮想通貨の税金の記事で整理しています。
■NEARを持つ前に知っておきたい弱みとリスク
NEARやAIの名前を使って、高い利回りを持ちかける誘いには気をつけてください。登録業者の案内かどうかは、金融庁の一覧で確かめられます。詐欺の見分け方は暗号資産の詐欺の相談先の記事に、草コイン全体の注意点は草コインとは?の記事にまとめています。
■ニア・プロトコル(NEAR)についてよくある質問
Q. ニアプロトコル(NEAR)とは何ですか?
A. 「alice.near」のような名前のアカウントが使え、アカウントを複数のシャードに分けて処理を並べるPoSのブロックチェーンです。NEARは、その手数料・データの預け入れ・ステーキングに使う暗号資産です。
Q. NEARの発行枚数は?
A. 発行上限はありません。1年の報酬の枠は総供給量の2.5%で、手数料は焼却されます。CoinGeckoの表示では、流通量は約13.1億です。
Q. NEARとエヌビディアの関係は?
A. 共同創設者がエヌビディアのイベント「GTC 2025」で研究を発表し、2026年1月にNEAR AIが「NVIDIA Inception」に加わったと、公式が発表しています。資本関係は確かめられていません。
Q. NEARの今後・将来性は?
A. 公式の資料から確かめられる材料は3つです。シャードを増やして処理を広げる設計であること、発行の上限の年率を半分にしたこと、AIの取り組みを進めていることです。価格の予想は、当サイトでは書いていません。この1年で値段は約110.7%上がりましたが、値動きはとても大きい銘柄です。
Q. NEARは日本の取引所で買えますか?
A. 金融庁の一覧(2026年9月30日現在)では3社が載せており、公式ページで確かめられたのはSBI VCトレードの販売所です。コインチェックとGMOコインの欄には、NEARは載っていません。
Q. NEARのステーキングはできますか?
A. 国内では、SBI VCトレードがNEARを対象にしています。年率の表示(2026年11月1日確認で4.7%)は直近1か月の実績で、毎月変わり、将来を約束するものではありません。
■【まとめ】NEARは、名前のアカウント・シャード・国内の買い先で読む
NEARは、名前で使えるアカウントと、アカウントをシャードに分けて処理を並べる仕組みが特徴のチェーンの暗号資産です。発行に上限はなく、年2.5%の報酬の枠と手数料の焼却で供給が動きます。この1年で値段は約110.7%上がりましたが、年率の値動きは約107%と大きい銘柄です。国内で公式ページから確かめられたのはSBI VCトレードで、販売所とステーキングが使えます。仕組みを知ったうえで、無理のない範囲でご検討ください。
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SBI VCトレード株式会社(暗号資産交換業者 関東財務局長 第00011号)は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者で、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会の会員です。暗号資産は、日本円やドルなどの法定通貨ではありません。価格が大きく変動するため、取引によって損失が生じるおそれがあります。また、暗号資産は、受け取る側の同意がある場合に限り、代金の支払いに使うことができます。お取引の前に、各社の取引説明書などをお読みください。
※価格はCoinGecko(2026年11月1日取得)、仕組み・発行・手数料はNEARの公式サイト(near.org)と開発者向け資料(docs.near.org)、エヌビディアに関する発表はNEARとNEAR AIの公式ブログ(2026年11月1日確認)、取扱いは金融庁の登録業者一覧(2026年9月30日現在)とSBI VCトレードの公式ページによります(2026年11月1日時点)。英語の原文は当サイトが訳しました。
この記事は、公表された数字・公開データ・過去の値動きをもとに当サイトの見方をまとめたもので、特定の売買をおすすめするものではありません。見方は記事の時点のもので、相場の先行きを保証するものではありません。暗号資産は値動きが大きく、元本を割り込むおそれがあります。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。
