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アバランチ(AVAX)は、ブロックチェーン「Avalanche」の手数料の支払いとステーキングに使われるトークンです。Avalancheは、1つの本線(Primary Network)と、用途ごとに作れる独自のブロックチェーン(L1)を組み合わせた作りで、2026年9月22日にはアップグレード「Helicon」が有効になりました。この記事では、何のコインか、仕組み、発行量、Heliconで変わったことを公式の資料で順に確かめ、最後に国内で扱う会社を整理します。価格の予想は載せていません。
チャート:TradingView(COINBASE:AVAXUSD)
■アバランチ(AVAX)とは?何に使うコインか
Avalancheの公式サイトの紹介には、Ava Labsが2018年に設立され、Avalancheのメインネットは2020年9月に始まった、とあります。同じページはAvalancheを、金融機関・企業・一般向けアプリのための、設定を変えられる専用のブロックチェーン(L1)を、公開のネットワークにつなぐ基盤と紹介しています。
公式ドキュメント「AVAX Token」によると、AVAXの用途は大きく2つです。1つはPrimary Networkで取引を実行するときの手数料(ガス代)の支払い、もう1つはバリデーター(取引の確認に参加する人)が預けて(ステーキングして)ネットワークを守ることです。AVAXは、各ノードが意思決定に持つ重み(持ち分に比例した票)も表します。
公式ドキュメントに書かれたAVAXの数字
| 供給の上限 | 720M(7.2億)AVAX。「capped-supply (up to 720M)」 |
|---|---|
| 発行開始時(genesis) | 360M(3.6億)AVAXをあらかじめ発行 |
| 手数料 | 取引の手数料は焼却(burn)され、流通量から永久に取り除かれる |
| Primary Networkのバリデーター | 少なくとも2,000 AVAXのステーキングが必要 |
出典:AVAX Token、Primary Network(2026年10月27日確認)
■アバランチの仕組みは?3つのチェーンと、投票で決めるコンセンサス
公式ドキュメントは、Primary Networkを「3つのブロックチェーンを動かす特別なL1」と説明しています。3つのチェーンには、それぞれ役割があります。
| チェーン | 役割(公式の説明) | AVAXとの関係 |
|---|---|---|
| C-Chain(Contract Chain) | EVM(イーサリアムと同じ仕組み)の実装。Solidityで書いたスマートコントラクトを動かせる | 取引のたびに手数料としてAVAXを使う |
| P-Chain(Platform Chain) | バリデーターとL1に関する操作 | ステーキングの預け入れ・報酬の受け取り |
| X-Chain(Exchange Chain) | 「Avalanche Native Tokens」というデジタル資産の操作 | 資産の作成・移転に使う |
Avalanche Primary Networkの3つのチェーン(出典:Avalanche Builder Hub)
コンセンサスは「少数への問い合わせ」を繰り返す方式
取引を確定する方式は、公式ドキュメントのコンセンサスの説明によると、バリデーターの一部をランダムに選んで「どの取引を受け入れるか」を尋ね、同じ答えが続けば確定する、という投票の繰り返しです。同ページは、初期設定(AvalancheGoの既定値)として、1回に20のバリデーターに尋ね、15以上が同じ答えなら有効な1票とし、同じブロックについて20回続けて成功すると受け入れる、と図で示しています。
同じページには、この方式への参加は「computationally intensive」(計算量が多い)でも「expensive」(高価)でもない、とも書かれています。計算力を競うマイニングとは違い、ステーキングしたAVAXの量に応じて重みが決まる仕組みです。
ゆうと
■L1とは?サブネットとの違いと、AVAXの関わり
Avalancheでは、用途に合わせて自分たち専用のブロックチェーンを作れます。以前は「サブネット」と呼ばれ、今は「Avalanche L1」と呼ぶ形に変わりました。ACP-77(提案番号77)は、新しいL1の作り方を定めた提案で、ページの表示は「Activated」(有効化済み)です。
ACP-77が変えた点は次のとおりです。従来のサブネットの検証者は、先にPrimary Networkの検証者として2,000 AVAXをステーキングする必要がありました。新しいL1の検証者には、この要件がなく、Primary Networkの全体を同期する必要もありません。代わりに、L1の検証者は、動かし続ける間、AVAX建ての「継続的な手数料」をP-Chainに払います。提案書は、その設計値を、検証者1つあたり月に約1.33 AVAX(検証者数が一定以下の間)と示しています。
AVAXを手数料のトークンにするL1では、手数料はバーンされます(Tokenomics FAQ)。ただし、L1が増えればAVAXの需要が増える、とまでは公式の資料から言えません。L1が自分のトークンで運用する道もあるためです。ここは、当サイトが確かめた範囲では判断の分かれる点です。
公式サイトは、利用の例として、日本のセキュリティトークンの基盤「Progmat」が、R3 Cordaから専用のAvalanche L1へ移った、と紹介しています。これはAvalanche側の説明で、当サイトでは取引量などの裏づけの数字までは確認していません。
■AVAXの発行量は?上限7.2億枚と、新しく出る仕組み
AVAXの上限は7.2億枚です。公式のTokenomics FAQには「There can only be 720 million AVAX in circulation, it is hard capped.」とあります。発行開始時に3.6億枚が作られ、残りは、ステーキングの報酬として少しずつ新しく発行(ミント)される設計です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新しく出るとき | バリデーションの期間が無事に終わったとき、報酬としてミントされる |
| 減るとき | 取引の手数料はバーンされ、報酬には再利用されない |
| 報酬の大きさ | 上限までの残り枚数に比例して小さくなる。上限に近づくほど報酬率は下がる |
| 報酬率の下限・上限 | 下限10%(Heliconで7.5%へ段階的に引き下げ)、上限12% |
| 罰則(スラッシング) | なし。条件を満たせないと報酬は受け取れないが、預けた元本は残る |
AVAXの発行の仕組み(出典:AVAX Token、Helicon Upgrade、Tokenomics FAQ)
CoinGeckoの表示では、流通量は約4.44億AVAXで、上限の約62%です。公式ドキュメントは、上限からまだ遠い間は、ミントが手数料のバーンを上回る「ほぼインフレ(供給が増え続ける)」の状態が続く、と説明しています。バーンがミントを上回るかは、手数料の量しだいで、公式の資料は断定していません。
docs.avax.networkのトップには、ステーキングされているAVAXが212,774,411枚で、総供給の45.4%と表示されていました(2026年10月27日に確認。数字は日々動きます)。預けられたAVAXは一時的に動かしにくくなりますが、期間が終われば戻り、その間の報酬が新しく発行されます。
■Heliconとは?2026年9月22日のアップグレードで変わったこと
公式ドキュメントによると、Heliconは6つの提案(ACP)をまとめて有効にしたPrimary Networkのアップグレードで、メインネットでは2026年9月22日15時(UTC)に有効になりました。C-Chainの動かし方とガス代の決め方、ステーキングの決まりが変わります。
| 提案 | 変わること | 対象 |
|---|---|---|
| ACP-194 | 取引の確定と実行を切り離し、状態の記録を遅らせる「Continuous Execution」 | C-Chain |
| ACP-236 | 期間の終わりに自動で預け直す「自動更新ステーキング」 | P-Chain |
| ACP-267 | 報酬を受け取るための稼働率が80%から90%に | P-Chain |
| ACP-273 | バリデーターの最短の預け入れ期間が2週間から48時間に(委任は2週間のまま) | P-Chain |
| ACP-283 | C-Chainの最低ガス価格が、バリデーターの意向で動く形に | C-Chain |
| ACP-285 | 報酬率の下限が10%から7.5%へ。有効化から90日かけて段階的に | P-Chain |
Heliconで有効になった6つの提案(出典:Helicon Upgrade、2026年10月27日確認)
報酬率の下限の引き下げは、公式ドキュメントによると、上限の12%は変わらないので、影響は主に短い期間の預け入れに出ます。新しく発行される枚数の増え方に関わる変更です。提案の原文はGitHubのACP-285にあります。なお、GitHubの提案ページの表示は「Proposed」のままですが、公式ドキュメントのHeliconのページは、ACP-285を含めて有効化済みと説明しています。
ゆうと
■アバランチはどんな場面で使われる?
公式の資料が示す使われ方は、2つの柱です。1つは、C-Chain上のアプリ(EVM互換のため、イーサリアム向けに作られたものが移しやすい、とドキュメントは説明)。もう1つは、金融機関や企業が専用のL1を作る使い方で、公式サイトは、規制に合わせて「誰が検証し、誰が取引できるか」を基盤の段階で決められる点を挙げています。
一方で、利用者の数、取引量、ロックされた資産の額といった数字は、日々動き、集計の方法でも変わります。当サイトでは、これらの数字を本文に載せていません。気になる方は、Avalancheの公式エクスプローラーなどで、日付を確かめたうえでご覧ください。
■アバランチの将来性は?材料と注意点を分けて見る
将来性は、「公式が説明している設計」と「まだ裏づけの数字が足りない点」に分けると整理しやすくなります。当サイトが確かめた範囲では、次のとおりです。
| 見る点 | 確かめられていること | まだ言えないこと |
|---|---|---|
| アップグレード | 2026年9月22日にHeliconが有効化された | 使われ方や手数料の量が、それでどう変わるか |
| L1の運用費 | ACP-77で、L1の検証者に2,000 AVAXの要件がなくなり、AVAX建ての継続手数料の仕組みに | L1の増加がAVAXの需要にどれほど結びつくか |
| 機関向けの利用 | ProgmatがL1へ移った、と公式サイトが紹介 | 取引量などの裏づけの数字 |
| 供給 | 上限7.2億。流通は約62%で、ミントが続く | バーンがミントを上回る時期があるか |
アバランチの材料と、まだ言えないこと(当サイトの整理)
■アバランチのチャートは?1年で5割超下げ、9月に急に戻した
同じ1年で、ビットコインは円建てで約27.8%下がっています。AVAXの下げはその2.0倍です。値の動きを月ごとの日次の値で見ると、2026年2月から5月は1,300円台から1,600円台、6月に安値の950.44円まで下がり、7月から8月は1,000円前後から1,200円台でした。
9月は、14日の1,119円から、20日には1,583円、30日には1,800円まで上がりました。10月は26日の1,398円まで下がっています。1か月ほどで大きく上がり、その後に半分近くを戻す形で、値動きの大きさがよく出ています。
過去最高値は2021年11月22日の約16,562円で、今の値段はそこから約91%低く、並ぶには今の約12倍が要ります。
■アバランチはどこで買える?国内で扱う会社
金融庁の登録業者一覧には、ここに挙げた会社のほかにも、AVAXを取り扱う旨を載せている業者があります(登録業者一覧・2026年9月1日現在)。次の4社は、各社の公式ページで扱いを確かめました。
| 業者 | AVAXの扱い | 公式 |
|---|---|---|
| コインチェック | 取引所(板)。手数料はMaker・Takerとも0.000%(手数料のページ)。販売所もあり | 公式サイト › |
| SBI VCトレード | 販売所(板の対象には含まれない)。外への送付(出庫)に対応(サービス概要、2026年10月17日確認) | 公式サイト › |
| GMOコイン | 販売所(AVAXのページ。取引所(板)の対象には含まれない) | 公式サイト › |
| ビットバンク | 取引所(板)の対象に含まれる(手数料のページ) | 公式サイト › |
AVAXを扱う国内の登録業者の例(2026年10月27日確認。取扱いは各社の公式ページで変わることがあります)
コインチェックなら、AVAXを板で売買できます。
- ✔ 取引所(板)の手数料は、AVAXならMaker・Takerとも0.000%
- ✔ 販売所と違い、自分で値段を決めて注文を出せる
- ✔ 買値と売値の差(スプレッド)を気にせず、板の値段で比べられる
暗号資産の取引についてのご注意
コインチェック株式会社(暗号資産交換業者 関東財務局長 第00014号)は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者で、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会の会員です。暗号資産は、日本円やドルなどの法定通貨ではありません。価格が大きく変動するため、取引によって損失が生じるおそれがあります。また、暗号資産は、受け取る側の同意がある場合に限り、代金の支払いに使うことができます。お取引の前に、各社の取引説明書などをお読みください。
扱う会社を選ぶ
上の表から、販売所か取引所(板)か、外へ送れるかを見比べます。SBI VCトレードとGMOコインは販売所で、板で買いたい方はコインチェックかビットバンクが選択肢になります。
送るときはチェーンを合わせる
AVAXには、C-Chain・X-Chain・P-Chainの3つのチェーンがあります。送り先がどのチェーンのアドレスを受け付けるかを、送る前に確かめます。送り方は出金・送金の記事にまとめています。
税金を考える
売買や交換で損益が出ることがあります。ステーキングの報酬の扱いはステーキング報酬の税金の記事で整理しています。
■アバランチについてよくある質問
Q. アバランチの将来性はありますか?
A. 公式の資料から確かめられる材料は、2026年9月のHeliconの有効化、L1の運用費の設計(ACP-77)、金融機関向けの利用の説明です。一方で、L1の増加がAVAXの需要につながる度合い、利用の数字、新しく出るAVAXの重さは、まだ確かめきれていません。材料と注意点を分けて見ていただくのが一案です。
Q. アバランチの今後の価格はいくらになりますか?
A. 当サイトは、価格の数値の予想を出していません。判断の材料にできるのは、1年の安値(950円)と、直近の値幅、上限7.2億枚に対する流通量の割合などの、確かめられる数字です。
Q. AVAXの発行枚数はどれくらいですか?
A. 上限は7.2億枚で、発行開始時に3.6億枚が作られました。流通量は、CoinGeckoの表示で約4.44億枚です。残りはステーキングの報酬として新しく発行されます。
Q. AVAXをステーキングするには、どれくらい必要ですか?
A. Primary Networkのバリデーターになるには、少なくとも2,000 AVAXが必要です。委任(他のバリデーターに預ける)の最短期間は2週間、最長は1年とされています。受け取った報酬の税金の扱いは、ステーキング報酬の記事をご覧ください。
Q. 掲示板やSNSの書き込みは参考になりますか?
A. 書き込みは匿名で、事実と見方が混ざります。数字を確かめるときは、公式ドキュメント、提案(ACP)の原文、CoinGeckoなどの日付つきの数字に戻っていただくと、判断の根拠をそろえやすくなります。
Q. アバランチを今から買うのは、ありですか?
A. 判断の材料になるのは、新しく出るAVAXの増え方(報酬率の引き下げの途中)と、L1などの利用が数字で見えてくるかどうかです。価格はこの1年で半分以下になっていて、動きも大きいため、持つ場合は、大きく下がっても暮らしに響かない額の範囲で考えるのが一案です。
■【まとめ】仕組みと発行の決まりを知ってから、値動きを見る
アバランチ(AVAX)は、手数料とステーキングに使われる、上限7.2億枚のトークンです。Primary Networkの3つのチェーンと、用途ごとのL1で成り立ち、2026年9月22日のHeliconで、報酬やステーキングの決まりが変わりました。新しいAVAXが出続ける一方で、手数料はバーンされます。価格は大きく動くため、仕組みと発行の決まりを押さえたうえで、日付つきの数字を確かめていくのが安心です。
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コインチェック株式会社(暗号資産交換業者 関東財務局長 第00014号)は、金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者で、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会の会員です。暗号資産は、日本円やドルなどの法定通貨ではありません。価格が大きく変動するため、取引によって損失が生じるおそれがあります。また、暗号資産は、受け取る側の同意がある場合に限り、代金の支払いに使うことができます。お取引の前に、各社の取引説明書などをお読みください。
※価格はCoinGecko(2026年10月27日9時25分ごろ取得)、仕組みと発行量はAvalancheの公式ドキュメント・ACPの原文・公式サイト、取扱いは金融庁の資料と各社の公式ページによります(2026年10月27日時点)。英語の原文は当サイトが訳しました。
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